○ゆびぬきを作るようになったきっかけ
私が初めてゆびぬきに出会ったのは、フェリシモという通販会社の手作りキット。元々、和の物が好きだったところに、新発売されたというキットを見つけてやってみたくなったから。早速、注文。
届いたキットは針も糸も、ゆびぬき作りに必要な材料は全部揃っていて、すぐに作り始めることができる優れもの。
一つ目のキットを作り終えた頃には、その色合いやコロンと小さな形にすっかり魅了されていました。なに、これ、楽しい!!
楽しさを覚えたばかりなのに、次のキットが届くまで一ヶ月も待たなくてはならず、そんなに待てない!と、ゆびぬきの本を検索。フェリシモのキットを監修していた、大西由紀子さんの本「絹糸でかがる加賀のゆびぬき」をAmazonにて飛びつくように購入。
届いた本の中のゆびぬきは、どれも魅力的。
いくら眺めても飽きることがありませんでした。
最初の頃に作ったゆびぬきは、ぶかぶかしてたり、糸が綺麗に並ばずにガタガタ。とても人様に見せられるものではない仕上がり。
自分でもその不器用さに笑っちゃうくらいのものでありました。
それでも、何時間もかけて仕上げた満足感は今も覚えているし、上手くいかなかったからもう作るのやめた!とは、思わなかったなぁ。
ところで、本の著者である大西由紀子さんですが、加賀ゆびぬきが生まれた地、石川県金沢市で加賀ゆびぬきを広められている方です。私のゆびぬき作りのきっかけとなり、この方の本で技術を学ばせていただいているので、私の中ではもう「先生」(いやもう神様レベルなんだけど)なのです。
直接教えていただいたわけではないですが、勝手に「先生」と呼んでいます。
○ゆびぬき作りにのめり込む転機となる公募展に参加するまで
ところで、キットでゆびぬきを作れる数は、テキストでは2つ。2種類の色合いで作れる材料が入ってるんですが、キットというのはだいたいが、失敗した時のことを考慮して大抵多めに入っているんです。
私の場合、真綿やバイアス布の量から、自分の指サイズだと合計4つのゆびぬきを作ることができました。
でも、せっかく本も買ったのに、新たにそれ以上を作る材料がない……。
もちろん、土台となる厚紙は、カレンダーの用紙やケント紙で代用できます。
バイアス布も色が少ないけど、手芸店で入手できます。
しかし、真綿がありません。地元の手芸店には真綿というのは取り扱いがなかったのです。普通の綿で代用すると、真綿のように均一に巻くことができなかったり、ふわふわしてきて緩んできそうなので却下です。
それにですね。バイアス布も、ちょっと違ったニュアンス色のものを使いたくなったりしましてね。
えい、決めた。
大西先生のいる金沢の毬屋さんに通販をお願いしました。
これには、ちゃんとした理由があるんです。
一度は、真綿を扱うネットショップも見たことがあります。しかし、それが良い品であるかどうかが、初心者の私には判断がつきません。
とんでもない粗悪品を買ってしまうことも考えられるので、最初のうちは間違いのない所で購入しようと考えたのです。
「餅は餅屋」というように、先生のところで扱ってるものなら間違いなかろうと思いました。
通販ついでに、先生に手紙を書かせていただきました。ありがたいことにお返事をいただき、そこで「第2回加賀ゆびぬき公募展」に参加しませんか?とお誘い頂いたのです!
社交辞令という言葉は知ってはいても、この時は都合よく頭の片隅にも浮かびませんでした(笑)
「こんな初心者に?!」と思いながらもちゃっかりと参加させていただいたのが、今の自分に繋がっていると思います。
○ゆびぬきを楽しく作り続けている理由

初めてゆびぬきをキットで作ってから現在まで、時には忙しかったりして針と糸に触れない日もありました。数日どころか、数カ月、作れないことも。それでも、辞めてしまわずにまた作り始め、作りだしたら、その面白さに夢中になって止まらない。
だから今でも無理のないペースで継続中。
作り続ける中で、色々と試しながら自分なりのコツを掴み、自分なりのやり方も分かるようになってきました。
時々、どれだけやっても上手くいかないこともあります。
それでも、辞めてしまおうと思うことは一度もない。自分が選んだ色と模様がピタリとハマった時の満足感。ふと思いついたアイデアで作ったものが綺麗に仕上がった時の高揚感。それだけ、この手仕事は楽しく奥深く面白い。
ゆびぬきを作る人が増えているのは、きっと同じように感じて楽しんでいる人がいるのだなと思うと、ゆびぬき作りを続けてきて良かったなぁと感じます。
